第61代理事長所信

〜2020年度 理事長所信 追補〜

一般社団法人明石青年会議所 第61代理事長 向井 大輔

手を取り合い 奮起せよ 今こそ 成すべきことを 具体的に

楽しむ覚悟を決めて 妥協のない瞬間を

2019年12月以降、新型コロナウイルス(SARS-CoV2)による感染症(COV ID-19)が中国湖北省武漢市を中心に発生し、わずか半年足らずのうちに世界200以上 の国・地域にその脅威が拡大しています。日本国内においても感染者数は増加の一途を辿って おり1万人を超えたにもかかわらず、未だ感染経路、治療法等、明確になっていないことが多 く、収束の目途も立っていません。政府は、4月7日に兵庫県を含む7都府県を実施区域とし た緊急事態宣言を発出し(同月16日に実施区域が全都道府県へと拡大)、多くの日本国民は、 様々な制限を受けた生活を強いられ、暗中模索の状況を余儀なくされています。

所信を発信した年当初から、社会背景が大きく変容した現状において、2020年度の明石 青年会議所の運動指針を改めて明確に指し示すべく、ここに所信追補を策定します。

世界中の人々が苦境に立たされている現状は、青年会議所の会員においても例外ではなく、 社業に甚大な影響が及んでいる会員も少なくないでしょう。平時に比べ、青年会議所活動に注 ぐことのできる時間にも、注ぐための方法にも、大小様々な制限があるでしょう。魂を込めて 構築した運動が中止、延期を余儀なくされ、心が折れそうになっている会員もいるでしょう。

未だかつて誰もが経験したことのないこの状況下に、地域のリーダーたらんとする青年会議 所の会員として身を置く私たちは、今まさにその真価を問われていると考えてほしい。今こそ、 覚悟を決め、改めて奮起し、具体的な行動に力を貸してほしい。独りで奮起できない会員がい るならば互いに手を取り合ってほしい。わずかでも注げる力があるならそれを発揮してほしい。 それでも、どうしても活動できない会員は、決して無理をすることなく、感染拡大収束後の来 たる時に備えて、運動に対する情熱だけを維持していてほしい。

青年会議所は、その時代、その時代における社会的課題に真摯に向き合い、課題の克服を重 ね、今なお、明るい豊かな社会を目指して活動している団体です。誰もが絶望したであろう戦 後から、わずか数十年で復興を遂げた日本の底力には、青年会議所の運動が大きく貢献してい ます。新型コロナウイルス感染拡大によって、未知なる混沌とした時代に突入し、これまで当 たり前にあった日常が失われ、この国、このまちには、未だかつて存在しなかった様々な社会 的課題が発現し続けています。そのような新たな課題が山積している今だからこそ、その課題 克服に向けた一足を踏み出す原動力として、我々青年の行動が必要とされているのです。

今こそ、青年会議所という団体の存在意義を再確認するとともに、その会員としての誇りに 想いを致し、会員相互の協働をもって、この状況下でできることを、成すべきことを、考え抜 き、具体的に行動するときです。

【すべての運動の前提に感染予防対策を講じる】

青年会議所が今後の運動を推し進める上で、最も大切なことは会員と市民の安全です。運動 の企画・運営に向けたすべての諸会議は、会員の感染予防対策を徹底し、WEB等を用いた非 接触の方法を原則として実施します。また、すべての例会及び事業も、会員及び市民に対する 感染予防対策を徹底した方法によって実施します。

【スピード感をもって推進する】

状況が刻々と変化し、日々、新しい社会的課題が発現しては変化を続けている以上、青年会 議所が行う運動もまた、その変化に対応したスピード感をもって推し進めていかなければなり ません。このスピード感を念頭に置きながら、その中で運動の効果を最大限に発揮するために、 会議プロセスを短縮かつ洗練し、会議における議論内容を厳選して、充実させていく工夫を凝 らしましょう。

総務財務特別室は、このスピード感ある運動を実現するための会議の準備・運営の要です。 2020年度も約半年が経過した今だからこそ、平時と異なる会議プロセスにおいて最大の効 果と確実な運動実現のために、議案構築段階から各委員会に積極的に関与し、サポートしなが ら、会議のスピード感を推進していきましょう。

【具体的かつ確実に効果を生む】

新型コロナウイルス感染症拡大によって、市民は様々な行動に制限がかけられ、今、社会に 閉塞感が蔓延しています。これを打開するためには、1つの大きなインパクトよりも、10の 小さくとも具体的な運動によって、体感できる確かな効果を生み出すことが必要です。理想の 追求は常に心に留めながらも、決して難しく考え過ぎることなく、目の前で困っている誰かに 対して、今できる小さなことを、速やかに、確実に、実践していくための発想に切り替えまし ょう。

また、今後のすべての例会・事業の構築に際しては、事態が改善する場合を想定することな く、現時点の行動制限を最低限の状態とし、今後状況がいかに変化しようとも実現できる可能 性の高い手法を探求して事業の構築を進めていきましょう。

【課題と対象を限定して届ける】

誰しもが経験したことのない状況で、かつ日々刻々と変化するこの現状では、克服すべき課 題も、その対象者も、一見して発見しづらく、また非常に多岐にわたっています。そのような 状況下においては、すべての市民、企業に、広く、公平に効果を生み出すような運動を目指す のではなく、克服すべき課題と対象者を限定し、そこに小さくとも具体的な効果を生み出す運 動を実践していきましょう。

長期間にわたり、不要不急の外出を控えなければならない状況下で、各所に甚大な経済的打 撃が生じています。単身居住者、子供、高齢者をはじめ、平時に増してコミュニケーションの 機会が減少している市民が増加しています。子供たちは、家庭学習が基本となり、挑戦の機会 や対人的交流による人格形成の機会が減少しています。また、そのことに親をはじめとした大 人も頭を抱えています。不確かな情報が錯綜し、確かで有益な情報を手にしづらくなっている 市民が多く存在します。先の見えない状況に不安感と閉塞感が募り、多くの市民が少なからず 精神的負担を増加させています。

モテるまちづくり委員会は、一般市民が有する閉塞感を緩和させ、まちとの繋がりを意識し てもらうために、青少年育成委員会は、家庭環境における子供と親をはじめとする大人の交流 を図り、それぞれの心を前向きにするために、コミュニティ構築委員会は、コミュニケーショ ンの機会が減少している現状だからこそ、防災・減災に向けた地域の繋がりを再認識するため に、経営力開発委員会は、まちの企業及び事業者が持続的な経営を維持するために、それぞれ の委員会が具体的な効果を追求していきましょう。

【会員の結束を強める】

拡大活動は、感染拡大が収束した後の来たる時に最大限の拡大運動を展開するための準備に シフトチェンジをしましょう。今こそ、持続的な会員拡大の仕組み創りをするべき時です。

拡大委員会は、対外的な活動が制限されている今こそ、明石青年会議所が積み上げ、確かな 成果を生み出してきた拡大運動を、目に見えるツールとして整備し、会員間に周知し、将来に わたって持続的な効果を生み出すべく確かな財産とする絶好の機会が訪れています。

また、いつの時代であっても、対外的な拡大運動の効果を最大限にする上で揺るぎない基礎 となるのは、一人でも多くの会員が青年会議所の活動・運動に対して強い自分独自の動機付け を有していることです。対外的な活動が制限されている今こそ、会員一人ひとりと向き合うこ とに注力しましょう。研修特別委員会と密に連携を取りながら、とりわけ入会歴の浅い新入会 員にしっかりと心を寄せ、10月例会は両委員会共同で事業構築を進めていきましょう。

直接的なコミュニケーションがとりづらい今だからこそ、短期スパンで、会員一人ひとりの 現状と今後を、委員会の枠を超えて、また委員会が相互に協働することによって共有しながら、 会員の青年会議所に対する情熱を確認し、再燃させ、それを維持し、さらに増進するための具 体的行動を取り続けましょう。

【今こそ広報の可能性を最大限に活かす】

外出制限が厳格な状況下で事業実施の方法は限定されていますが、未だ様々な手段と活用方 法の可能性が存在しています。魅力発信委員会は、他の委員会と事業構築段階から積極的に連 携し、各例会及び事業の効果を最大限発揮するために、様々なツールと活用方法を掘り起こし、 サポートを行いましょう。

また、会員はひとたび社業に戻ればそれぞれの分野の専門家であり、この状況下で発信でき る有益情報を、適時に発信することで、団体の特性である会員の個性を、対外的に発信するこ

とができます。また、対内的に、会員自身の情報を共有することで、会員間ネットワークをよ り強固にし、会員が団体に所属する意義を再確認できるとともに、収束後における対外的拡大 運動の原動力へと繋げていきましょう。

【公開委員会を活用する】

各委員会は、積極的にWEBによる公開委員会を開催しましょう。平時であればあえて公開 しない委員会を公開にすることで、会員が相互に、運動の原点を垣間見ることができるととも に、他の委員会の活動を知り、最新の情報を共有でき、自身の事業構築や、経済活動における 発想のヒントを得られるチャンスを手にすることができます。

【楽しむ覚悟を】

ともすれば自分ではコントロールできない、見えない大きな敵に翻弄されかねない状況です。 できない理由や、やらない理由に飛びつくことは簡単でしょう。

しかし、この苦境において、会員相互に手を取り合うことで、将来を見据えて今何ができる のかを徹底して考え抜くことができるはずです。考え抜き、この苦境でなお具体的な行動に移 せたならば、その時のあなたは、今後ありとあらゆる苦境に柔軟に対応し立ち向かえる、強く しなやかな精神性を身につけていると確信しています。そのようなあなたの強さとしなやかさ は、それを目にした、あなたの周囲の人たちに、少しずつ伝播し、意識が喚起され、やがてま ち全体へ波及していくでしょう。いま必要なことは、歩みを止めないこと、具体的な行動で、 できることがあるという意識を創り出していくことです。

未だかつてない苦境に、まちが、国が一丸となって立ち向かうべく、まずは私たち青年会議 所の会員が起点となり、まだ見ぬ自分との出会いに期待しながら、今こそ、楽しむ覚悟をもっ て、妥協のない時間の中で挑戦を続けましょう。

〜第61代理事長所信〜

誰かの幸せに寄与することで、自分の幸せを創造する。
そのような人で溢れたまちはどんなに明るく豊かでしょうか。
私たち明石青年会議所の会員はそのようなまちの起点となるべく運動を展開します。

【刻石流水】

人は、生まれた瞬間から、多くの人に出会います。出会い方は様々ですが、出会った人の多様な価値観に触れ、意識せずとも、ほんの少しずつ影響を受け続けています。その少しずつの影響が、次第に自分の価値観を形にしていきます。今日のあなたが、何かを決断し、行動するとき、それは、過去に受けた少しずつの影響が形にした、あなたの最新の価値観が選択したものにほかなりません。今、ここにいる自分の人格と置かれたその環境は、こうした大小様々な積み重ねの上に成り立っているものです。このように考えると、実は、自分一人で成し遂げたものは一つとして存在しません。

違う視点でみるならば、あなたは、意識せずとも、出会った目の前の誰かに影響を与える力をもっています。その尊い力を、目の前の誰かの人生が豊かになるように使うべきではないでしょうか。それが自分の人生を豊かにすることに気づくはずです。

明石青年会議所という団体もまた同様です。本年度、61年目を迎える明石青年会議所と それを取り巻く環境は、60年もの間、先輩諸氏がその時代、その時代における最善を尽くし、まちをより良くしたいという熱い想いが積み重なり、変革を追い求めて続けてきた成果として存在するものです。この60年もの間、明石青年会議所に変わらず受け継がれているものがあるとすれば、それは常に変革を求め続ける精神性です。60年間受け継がれてきた、誇るべきこの精神性を、今を生きる私たちもまた、全身全霊をもって体現し、インパクトのある運動として展開し続けていきましょう。

今、ここにいる自分が、これまでに受けた恩義と、今日、そして明日受ける恩義を決して忘れることなきよう深く心に刻み続けるとともに、一つでも多くの思いやりを、一切の見返りを期待することなく、誰かに注ぎ続けてほしいと願います。

【インパクトある仕組みを創り出す】

明石青年会議所は、明るい豊かな社会を実現するために、SDGsを推進します。SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)の推進は、青年会議所の運動が、環境・経済・社会という3つの視点から成る17のゴールのどれに当てはまるかを考えることではありません。17のゴール・169のターゲットを達成するためには、今展開しようとする運動に、いかなる工夫を加えることができるかを考えることです。

明るい豊かな社会の実現を目指すことと、何一つとして取り残さない社会を目指すことは、同一線上にあります。日本は、戦後の焼け野原から奇跡的ともいえる速度で復興、そして発展を遂げてきました。私たちは、こうした先人が築き上げた社会の上で、何一つとして取り残さない社会を実現し、持続可能な開発に向けて大きく運動を展開すべき時代の転換点に立っています。青年会議所が明るい豊かな社会の実現に向けて運動を展開するにあたり、SDGsにおける環境・経済・社会の各視点から小さな工夫を凝らす意識をもつことは必ず指標になります。

明石青年会議所は、このSDGsの運動を推進するために、行政・民間の各団体と協働することで拡がる可能性を模索していきます。
私たちが創り出す運動は、社会に影響を与え、変革を促す可能性を有しています。この可能性を最大限にするためには、その運動が生み出すインパクトを常に意識するべきです。

その運動がインパクトを生み出すために最も重要な要素は“仕組み”の創出です。単年度制の青年会議所が、社会の変革を期するのであれば、短期的な成果に捉われることなく、会員にとって、まちにとって、将来にわたり持続可能な成果を生み出し続ける仕組みの創出を常に意識し、その仕組みを創出するために、今ここで打つべき一手が何なのかを考え抜く必要があります。この中長期的な効果を想定した、妥協なき今を生き抜く姿勢にこそ、社会の意識変革を生む青年会議所独自の尊い価値があるのです。

【委員会にしかできないこと】

明石青年会議所における最小単位の組織、すなわち基礎となるのは委員会です。委員会では青年会議所の組織運営の基礎を学ぶとともに、少人数組織だからこそできる学びの機会に溢れています。委員会の活性化無くしては、明石青年会議所の活性化はあり得ません。

その組織の長である委員長、またそれを支える委員会スタッフに求められることは、アイデアそのものを出すことではなく、委員会メンバーからアイデアを引き出し続けることであり、そのために委員会当日までの事前の準備に注力しなければなりません。

委員長は、明石青年会議所全体の推進力を最大にするために、当該委員会が担うべき職務とそれを実現する理想の姿を高く掲げ、委員会スタッフはその理想に向かって委員会メンバーがアイデアを自由に出し合える環境創りに余念なく挑んでほしいと願います。その環境に置かれた委員会メンバーは、自身のアイデアを余すことなく存分に発信してください。このようにして、委員会メンバーの想いを集約して創り上げられた事業は、必ず会員にも市民にも深く心に届くものになります。

明石青年会議所では、役職の有無にかかわらず、会員一人ひとりが果たすことのできる役割があります。その役割を探し出して全うするよう意識しましょう。

【インパクトを生み出す鍵は会議にある】

青年会議所は、その名のとおり会議を通じて社会に変革を生み出そうとする団体です。青年会議所に入会している会員の中には、青年会議所外で様々な活動をしている人もいるでしょう。そのような個人があえて集まり、青年会議所という団体に所属する意義は何でしょうか。それは、団体として運動を展開することで、個人で活動するだけでは生み出せない、大きな効果を生み出すためです。

社会変革を生み出そうとする運動の効果は、一人の非凡な能力、一つの時代に集った特定の会員、という偶然で終わらせてはなりません。実行する人が変わっても同様の効果を生み出すことができるからこそ運動の効果は増幅していきます。この運動の全体像を視覚化した、いわば設計図が事業計画書であり、その事業計画書を構築し、精錬させるシステムこそが、青年会議所の行う会議です。

したがって、会議の充実こそが、青年会議所の運動の根幹です。充実した会議の中からのみインパクトある運動が生まれるのです。

明石青年会議所では、委員会スタッフ会議、委員会、正副理事長会議、財務規則審査会議、理事会、総会といった多くの種類の会議を経ます。なぜ、このような種類の会議が存在するのでしょうか。答えは単純です。各会議体で議論されるべき内容が異なるからです。各会議体の存在意義を常に意識し、その役割として本来的に議論するべき内容に徹することで、各会議における成果が生まれ、それらの成果が集約された結果として、インパクトある運動を生み出す事業計画書が完成に至るのです。

青年会議所という組織として、その運動が最大の効果を生み出すことができるよう、各会議体がその個々の役割を徹底し、各会議の構成メンバーはその会議内における自らの役割を全うしていきましょう。

【青年会議所で自身の可能性を体感する】

新たに入会した会員は青年会議所の宝です。なぜなら、社会の意識変革を生み出すためのアイデアが求められる青年会議所にとって、新しい価値観の受け入れを意味するからです。

新入会員には、未知なる青年会議所に飲み込まれることなく、能動的に青年会議所を使いこなして無限の成長を遂げてほしいと願います。

明石青年会議所が持続し、発展していくために、新入会員が青年会議所を使って存分に価値観を発揮できる素地を作り上げるための制度を創設します。新入会員が、青年会議所を知り、学び、会員個々が自分の人生にとっての青年会議所の使い方を感じ取ることができるように様々な研修を実施します。

会員が青年会議所を使いこなすための最良の方法は能動的に参加すること以外にありません。あらゆる活動・運動に能動的に参加し、同じ志をもつ仲間と協力しながら、時に互いを鏡としながら、青年会議所の運動を五感で感じることで、青年会議所を通した自分自身の可能性を体感することができるのです。

また、自立自弁の独立した組織である青年会議所は、高等教育機関をはじめとした各種団体や個人において調査研究し集約された専門的知識を、社会において実証実験する器として機能させる可能性を有しています。明るい豊かなまちをつくるために、各種団体と青年会議所とが、必要なパートナーシップをもつことで、それぞれの強みを活かしたまちづくりが可能になります。

さらに、そのパートナーシップを通じて、会員が、学生をはじめとした若者の有する柔軟で純粋な知恵を導き出すために、彼らが本気になれる環境を創り出しましょう。そうすることで、彼らの社会における当事者意識を醸成する機会を創り出すと同時に、会員自身の指導力、社会に対する洞察力を向上させることにもつなげていきましょう。

【会員の個性を活かした持続可能な会員拡大の仕組み創りを】

青年会議所は市民の意識を変革していく可能性を有する団体です。その団体に所属する会員自身、当会への入会をきっかけとして意識を変革させ、自分がより良く在りたい、まちをより良くしたいとの想いをもって活動しています。

明石青年会議所は20歳から40歳までのすべての人に開かれた団体です。職業や性別にかかわらず、すべての人にとって人生を豊かにするための、ここでしかできない尊い機会がふんだんに盛り込まれています。様々な価値観をもちながらも、志を同じくする青年が、一人また一人と増え、まちにその輪が拡がることは、明るく豊かなまちに向けた確固たる一歩です。すなわち、青年会議所の会員の輪を拡げる運動は、明るい豊かな社会の実現を理念として掲げる青年会議所が、創始より継続している最大の運動です。

この拡大運動を今後も継続していくためには会員全員が参画する運動の仕組みが必要です。拡大運動は、入会者のみならず、会員自身にも大いなる意義があります。拡大運動を通じて、誰かの人生のニーズを把握し、自分自身が青年会議所をより深く知り、その上で、心に響く伝え方を研鑽していくことができます。自分にとっても、相手にとっても、青年会議所という団体にとっても意義のある会員拡大を全員で行うための仕組みを創り出しましょう。

青年会議所へ入会するという一つの大きな意識変革を促すためには、会員全員がその個性を活かすことのできる仕組みが必須です。現在の明石青年会議所には、実際に意識を変革し続けている会員がこんなにも多く集まっています。あなたにとっての青年会議所像を確立させ、まだ見ぬ同志の心に響くように、各人の立場からそれを届けていきましょう。

会員拡大は、青年会議所の本質ともいうべき義理の掛け合いが集約された運動です。その全員の力を結集すれば、想いは必ず届きます。目の前の同志に想いを届け、その同志が青年会議所を活かして人生を豊かにするために、すべての会員には必ず役割が存在します。その各人に存在する役割を、綿密に、かつ丁寧につなぎ合わせ、すべての会員が拡大運動に寄与する仕組みを創出することで、全員の力で一人に想いを届けましょう。

【シンプルかつ大胆に受け手の心に響かせる広報を】

青年会議所の運動は市民の意識を持続的に変革することに本質があります。その本質を貫くためには、私たちの運動の内容をより充実させていくことと併せて、その発信者である私たち明石青年会議所という団体及び会員の認知度はもちろん、市民にとって親和性の高い存在であるための不断の努力が求められます。

青年会議所の存在をシンプルかつ大胆に発信しましょう。重要なことは、市民が、青年会議所という存在そのものを直感的に受け入れてもらえる素地を作り続けることです。この直感的な親和性こそがブランドであり、団体としての広報活動及び会員の日常の立ち振る舞いによってこのブランドを形成していかなければなりません。

一つの手法ですべての市民の意識を変革することができないことと同様、すべての市民に等しく受け入れられる広報手法は存在しません。一つずつの手法では、伝えたい相手と伝えたい事を限定し、その限定された手法によって、多角的かつ多様に発信し続けていきましょう。過度に批判を恐れることなく、伝えたい想いを届けるため、内容と頻度において、攻める広報を展開しましょう。

会員自身は相互に青年会議所の理念に共感し、得られるものがあると感じて活動している以上、対外的な青年会議所の存在価値を客観的に捉えることは困難です。しかし、言うまでもなく広報活動は受け手の心に響いてこそ意味をもちます。そうである以上、在るべき広報活動は、受け手の視点なくしては実現できません。積極的に第三者の意見を採り入れていきましょう。運動の効果を増幅させるために、常に第三者の意見に耳を傾ける謙虚さをもちつつ、ユーモアを忘れることなく我々の理想と融合させていく努力を続けましょう。

【視野と絆を一気に拡げる出向の機会を最大限に活かす】

青年会議所の活動には、明石青年会議所での地域に根差した活動とは別に、別法人格を有する公益社団法人日本青年会議所直下の各種組織への出向の機会が存在します。また、青年会議所以外の各種団体への出向の機会も存在します。出向することで、自分という人間を、明石というまちを、明石青年会議所というLOMを、青年会議所という団体を俯瞰することができます。俯瞰することで、それぞれの長所が鮮明になり、自分、明石、明石青年会議所、青年会議所がもつそれぞれの可能性を大いに感じることができます。そして何より、社会をより良くしたいと考える多くの人との出会いが、多くの価値観に触れさせてくれ、絆を深め、自分自身にとっての活動意義を飛躍的に増幅させることができます。

もっとも、これらの多方面における出向の機会は、当たり前に存在するものではなく、明石青年会議所の先輩諸氏が、これまでに出向先で貢献されてきた実績と信頼の上に成り立っています。今年度も、例年同様に、出向する会員自身による出向先での活動はもちろんのこと、明石青年会議所としてのサポートを含めて、さらなる実績と信頼を積み上げるべく、各出向団体を支援し続けます。

具体的な支援の在り方として、明石青年会議所は、出向先が主催する各種事業に積極的に参加していきます。出向先を含めた各団体が主催する事業には、参加してその空間に身を置くことではじめて学ぶことが数多く存在しています。各種事業、各種大会にはそれぞれの背景、目的があり、また一連の運動の中における位置づけが存在します。そうした全体と一部の関係性を認識した上で、参加することで、参加して得られる効果は高まるでしょう。各種事業へ積極的に参加することで、青年会議所に所属しているからこそ体験できる貴重な機会を、存分に自身の人生に活かしていきましょう。

【地域の絆の架け橋となる】

2020年、阪神淡路大震災から25年目を迎えます。未曾有の大災害によって、地震をはじめとする自然災害に対する姿勢を大きく見直さざるを得なくなったその経験は、それを実体験した方々の間では引き継がれており、実際、明石市では地域防災計画やハザードマップが作成され、明石青年会議所も明石市とボランティア協定を締結して災害発生時には迅速に対応する体制を整えるなど具体的な対策も進んでいます。

その一方で、25年という時間的な経過によって、自ずと災害の実体験を有しない市民が増えている以上、南海トラフ大地震をはじめとするあらゆる自然災害がいつ発生するともわからない現状にあっては、市民一人ひとりの防災・減災意識の啓発を継続的に行う必要があります。そして、災害による損害を最小限に食い止める力は、一人ひとりの防災・減災に関する知識や知恵を充実させることに加えて、各地区ひいては明石全体に備わるコミュニティをより強固なものにしていく必要があります。こうしたコミュニティの力は、自然災害に対する防災・減災だけでなく、子供の見守りや日常の防犯を含めた安心できる地域の創造へとつながります。

青年会議所の会員は、地域に住み暮らすリーダーとして、防災・減災に関する知識や知恵の普及に加えて、まちに備わるコミュニティの力を引き出しましょう。

【子供たちに挑戦する楽しさを】

まちの宝である子供の心を育成するためには、多くの時間を共に過ごす親をはじめとする保護者を中心としつつ、子供に関わるすべての大人がそれぞれの立場で役割を果たすことが必要です。

それぞれの大人が果たすべき役割の中で、青年会議所の役割とは何でしょうか。それは、子供の純粋な欲求を拾い上げ、子供が自分の心で考え、選択し、挑戦することを楽しいと感じられる経験を提供することです。言うまでもなく子供は無限の可能性に溢れています。その可能性を活かし、伸ばしていくことができるかどうかは、子供自身が自分で選択して挑戦することの楽しさを知っているか否かに大きく左右されます。挑戦すれば結果が生まれます。その結果が、感情を生み、次の行動の原動力となり得ます。物事を自分で選択し、それに挑戦することに楽しさを感じる経験は、子供たちが日々の生活の中で出会う大小様々な困難に立ち向かう勇気の種になります。

他方で、このような子供たちの挑戦には、それを見守り、時に称賛し、時に励ますことのできる大人の存在が不可欠です。手を差し伸べることだけがサポートではありません。周囲の大人が、子供を見守り応援し続けること、声をかけてあげること、心で寄り添うこと、子供たちの能動的な挑戦をサポートすることの重要性を感じるきっかけも同時に創り出すべきです。

私たち青年会議所の会員は、その活動を通じて、入会していなければ経験することのなかった挑戦を、日々、能動的に繰り返しており、その挑戦を通じて視野を広げ、できることを増やし、人として成長していくことの楽しさを実体験しています。そのような能動的な挑戦する大人の集まりである青年会議所だからこそ提供できる、挑戦する楽しさとそれを持続可能なものにする機会を創り出しましょう。

【心を一つに】

人口減少や少子高齢化は、日本全体の潮流です。明石においてもこれは例外ではなく、推計値では2010年度からの10年間で約1万人の人口減少が見込まれていました。しかし、明石市の充実した政策その他の様々な要因によって、2019年8月時点で明石市の人口は約29万9000人と、推計値を上回るだけでなく、むしろ近年は増加傾向を保っています。

このような明石市において、青年会議所がなすべきことは、市民の心を一つにつなぎ、精神的な豊かさを向上させることにあります。市民の心を一つにする共通の原体験は、市民それぞれ人生の根底に、心の拠り所を創り出します。

明石には当たり前に存在しているけれども本来は有り難いはずの魅力に溢れています。これらの魅力を改めて深く知ることからすべては始まります。また、私たちはもっと対外の評価を意識するべきです。市民相互に良さを感じることはもちろん重要ですが、自分の住み暮らすまちの良さは、自分たちでは意外に見えていないものです。対外からの評価によって、自分たちでは感じ取れなかった明石の魅力を再発見、再認識することができ、それがまちへの誇りにつながります。日本全国にネットワークを有する青年会議所だからこそ、対外的な評価を高めるための明石の良さを発信する機会を創り出すことができます。

人が、心の拠り所となる原体験を有するとき、何を経験したかと併せて、必ず、誰と、どこで経験したのかを記憶しています。この8年間、大蔵海岸を舞台として積み上げてきた成果を活かしながら、中長期的な視点をもった確かな一歩を踏み出すべく、明石の魅力をかすがいとして、市民の心が一つになる原体験を創り出す挑戦をしましょう。

【時代に求められる万人が有するべき経営力の開発】

青年会議所に所属する会員が、青年会議所活動に打ち込むことができるのは、それを支える社業が存在しているからこそです。自身が所属する会社及び事業の発展と、地域の発展は、相乗的な関係にあります。

青年会議所の会員として、地域の発展のみならず、自らの社業を発展させるべく経営力の開発を行っていく必要があります。ここでいう経営力の開発は、決して売上を伸ばすことだけではありません。また従業員の人数を増やすことだけでもありません。すべての会員が自身の所属する会社及び事業において、自分自身のみならず、その家族、会社に所属する他の従業員とその家族、取引先とその家族、そしてまちに住み暮らす市民に向けて貢献することのできる、持続可能な経営の在り方を模索していきましょう。

近年の加速するAIの発達、グローバリズムの功罪、ビッグデータの活用等、時代の潮流にあって、青年会議所の活動・運動は、対人的能力、組織的能力、社会に対する洞察力、価値観の受容力、そして人の絆という、これからの時代に求められる能力の獲得、修練に満ち溢れています。青年会議所だからこそ有する視点とネットワークをもって、時代の流れを先見し、これから求められる知識と知恵と人材が何なのかを分析し、会員のもつ経営力を具体的に開発していきましょう。

【楽しむ覚悟によってあなたの無限の可能性を拡げてほしい】

世の中には、自分自身がコントロールできるものとできないものがあります。自分がコントロールできる最たるものは自分であり、コントロールできない最たるものは他人です。何か事を成そうとするとき、他人に何かを求めるのではなく、自分に何ができるのかを徹底して考える。明石青年会議所に所属する会員は、この考え方に徹してほしいと願います。この一年間、今、自分自身が何を考え、何を言葉にするべきか、いかに行動にし、生じた結果をいかに受け止めるかに全力を注いでください。

あなたが、これまで歩んできた人生の中で、その行動力が最大であったのは、心の底から楽しいと感じた時ではなかったでしょうか。そして心の底から楽しいと感じた時、それは誰かの役に立つことができた時ではなかったでしょうか。青年会議所において、物質的な見返りを求めることなく、誰かのために何かをし続ける純粋な奉仕は、日々の経済活動では決して経験できません。

あなたの勇気ある行動は、必ずあなたの周りにいる誰かとあなた自身に素晴らしい可能性をもたらします。明石青年会議所の会員には、青年会議所というシステムの中で経験するこの純粋な奉仕によって得られる価値観を、社業や家庭を含めたあなたとあなたの大切な人たちの人生に存分に活かしてほしいと願います。

楽しむ覚悟を決めましょう。

この楽しさは、常にあなたの目の前に存在し、あなたの意識一つで取りに行くことができるものです。その覚悟を決めた瞬間、あなたの挑戦できる世界が無限に拡がります。そして、その挑戦があなたをより魅力的にします。その魅力的なあなたが所属する青年会議所が魅力的になるでしょう。その結果、その明石青年会議所が存在している明石が、明石というまちがある兵庫が、そして日本がより魅力的になるでしょう。

過去の出会いに感謝し、まだ見ぬ自分との出会いに期待しながら、妥協のない時間の中で挑戦を続けましょう。

基本理念

人と地域の魅力に溢れた挑戦できるまち明石の創造

基本方針

  • 将来を見据えた今を考え抜こう
  • できる方法を徹底して探し出そう
  • 妥協のない時間を過ごそう
  • 他人の長所を声に出そう

スローガン

刻石流水

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